japan-eat’s blog

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ロイヤルカスタマーとは?定義や育成方法、優良顧客との違いについて

「優良顧客」とはまた別の定義として、特別なお客様を「ロイヤルカスタマー」とカテゴライズする店舗が増えてきています。
こちらでは、優良顧客とロイヤルカスタマー、両者の違いを解説するとともに、自店にロイヤルカスタマーを増やしていく方法を、具体的な事例を通じて紹介していきます。

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ロイヤルカスタマーとは

ロイヤルカスタマーとは、大勢の顧客のなかでも最上位に位置するお客様に対する呼称のことです。
最上位と聞くと、「年間購買額がもっとも多い顧客」「頻繁に店舗を訪れて定期的に購入してくれる常連客」といったイメージが湧くかもしれませんが、たくさんお金を使ってくれる顧客すべてがロイヤルカスタマーに該当するとは限りません。
ロイヤルカスタマーとは、ただ金払いが良いだけだけではなく、そのお店自体に深い愛着を持ち、継続利用してくれる顧客のことを指すものです。

■ポイント■
競合・他社の誘いに乗らない
好んで繰り返し購入してくれる
第三者に推奨してくれる

これらの特徴を満たす顧客が、ロイヤルカスタマーと呼ばれます。
このロイヤルカスタマーは、売上への貢献はもちろんのこと、無償でお店の宣伝役を果たしてくれる存在でもあるため、店舗側も最上級のサービスでおもてなしをする例が見られます。例えば百貨店の「高島屋」では、「タカシマヤロイヤルカスタマーサービス」の会員顧客には、旅行や高級ホテル予約時に特別プランやプレゼント特典などのサービスを提供しています。

優良顧客との違い

ロイヤルカスタマーと優良顧客はともに購買金額が大きく、売上に貢献してくれるという点は同様です。両者の大きな違いは店舗への愛着・信頼の有無に見られます。
頻繁に店舗を訪れ、たくさん購入してくれる優良顧客は、たしかに企業に多くの利益をもたらしてくれますが、そうした顧客の中には、企業や店舗ブランドに特別な愛着を持たずに購買行動を行っている方も多く含まれているのです。
例えば、ある金融機関の売上の90%を支えているのは上位8%の優良顧客でしたが、この層にアンケートを取ったところ、約半数が「他社への乗り換えが面倒だから使い続けている」との回答結果に。売上額だけを見ると、積極的に購買行動を行っている顧客と映りますが、実際は他社が魅力的なキャンペーンを展開すればすぐにでも乗り換えしかねない、不安定な客層であったのです。

購買行動と顧客ロイヤルティは比例しない

上記の例からも、実際の購買行動と、顧客が企業や店舗に対して抱いている「ロイヤルティ(信頼や愛着)」が比例しないことは明らかです。たくさん買ってくれる顧客とはいえ、必ずしも商品に愛着があるわけでも、企業や店舗に信頼感を抱いているわけではないということです。
顧客ロイヤルティを調査する方法として、NPS(ネットプロモータースコア)という手法が知られています。このNPSの実施によって、顧客ロイヤルティと購買行動の関連性をより精緻に分析できるようになります。

顧客ロイヤルティを数値化する「NPS」とは

NPS(ネットプロモータースコア)とは、日本語では「推奨者の正味比率」と訳され、顧客が企業や店舗に対して抱いているロイヤルティを計測するための指標です。
端的にいえば、お客様が企業・店舗に対してどのくらい信頼や愛着を感じているかを数量化したもので、カスタマープロモーションには欠かせない指標となっています。

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NPSの実施方法

NPSの実施方法は、下記の手順となります。
顧客に対して、「このサービスやブランドを友人や同僚にすすめる可能性はどのくらいありますか?」と質問
0~10点の11段階で顧客の点数を把握
点数に応じて、次の3段階に顧客を分類
0~6点:批判者
7~8点:中立者
9~10点:推奨者
他の人にサービスやブランドをすすめるということは、自分自身がそのサービス・ブランドに絶大なる信頼を置いている、ということと同義です。
サービスへの「満足度」を問われた場合、特に不満がなければ「満足している」と答えることもあると思われますが、「他人にすすめるかどうか」となると、友人や同僚に対する責任が発生します。つまり「推奨度」は「満足度」よりも答えにくい質問であり、本当に価値があると感じているか否かの調査に適しているのです。
実際に、「満足度は10」と評価した方に「推奨度」を聞くと、おおむね「8」程度に下がるという調査結果もあります。

ロイヤルカスタマーを増やすメリット

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企業や店舗がロイヤルカスタマーを増やすことには、さまざまなメリットがあります。
売上が安定する
サービス品質向上のための良質なフィードバックをくれる
未来のロイヤルカスタマーとなる新規顧客を連れてくる
売上が安定する

ロイヤルカスタマーは、商品・サービスを提供する企業や店舗に、深い愛着と信頼感を抱いています。めったなことでは“浮気”することはありません。一度ロイヤルカスタマーになってくれた顧客は、長期間にわたって安定した売上をもたらしてくれることが期待できるのです。
近年注目されている指標である、LTV(顧客生涯価値=一人の顧客が生涯にわたってもたらす利益の総額)の向上にも大きく貢献してくれるため、ロイヤルカスタマーを増やすことは、将来的な安定収益に直結します。
サービス品質向上のための良質なフィードバックをくれる

商品やサービスを気に入ってくれているからこそ、常に良質なフィードバックを返してくれることも、ロイヤルカスタマーの特徴です。
建設的なクレーム、そして時に厳しい意見は、自社サービスの改善には欠かせないものです。企業や店舗側では想像もしていなかった視点からの指摘によって、新たな商品開発につながることなどもあるでしょう。

未来のロイヤルカスタマーとなる新規顧客を連れてくる

ロイヤルカスタマーは、自分が愛着を持っている商品やサービスを他の人にすすめ、自分と同じように良い思いをしてほしいと考える傾向が強いものです。口コミやSNSなどで、商品・サービスの情報を積極的に拡散してくれることが期待できます。
すすめられた側も、「あの人が言うなら間違いない」と信用するケースが多くみられ、ロイヤルカスタマーからの推薦は高い訴求力を持つこととなります。
ロイヤルカスタマーを増やし、他の人にすすめたくなるような体験を提供できれば、高い広告費をかけなくても効果的な宣伝が可能です。さらに、未来のロイヤルカスタマーの獲得にもつながるでしょう。

ロイヤルカスタマーの育成方法

事業にさまざまなメリットをもたらすロイヤルカスタマー。続いてはロイヤルカスタマーを育成する方法を紹介していきます。
NPSの実施
顧客体験(CX)の見直し
CRMの導入
NPSの実施

ロイヤルカスタマーと優良顧客の区別は付きづらいものです。それには、前述したNPSを実施し、他の人への「推奨度」を計測。個々人の持つロイヤルティをより正確に分析していきます。
NPSを活用した実例として、あるレンタカー会社では、クルマの返却後すべての顧客にアンケートを行い、「弊社を知人・友人に薦めますか?」と推奨度を調査しています。同時に推奨理由もヒアリングし、具体的な満足ポイントや愛着度などの情報も収集。効率的にロイヤルカスタマーを見つけ出しています。

顧客体験(CX)の見直し

多くの顧客に愛着を持ってもらうには、提供する商品やサービスの質を高め、顧客満足度を高めるための丁寧なコミュニケーションを図ることが王道かつ早道です。これは言い換えると「CX(顧客体験)の向上」となり、現状のCXを見直すことと同義になります。
顧客が自社の商品やサービスに求めているものは何か
商品の購入やサービス利用によって顧客は何を感じたのか
一連の購買プロセスに不備はないか

これらの点について、いま一度確認してみましょう。
CX体験の向上には、アンケートやインタビューなど、顧客の内情に迫る調査行動が欠かせません。また、顧客と自社との接点ごとに、顧客の行動や心の動きを考える「カスタマージャーニーマップ」の活用もおすすめです。

CRMの導入

CRM とは「Customer Relationship Management」の略で、日本語では「顧客関係管理」と呼ばれます。CRMは顧客との関係を効率的に管理する手法で、購買データをベースに、年齢・性別・居住地域・嗜好などの軸から顧客を分類。ダイレクトメールなどを用いて、属性に応じたコンタクトを取っていきます。
また、近年のDX隆盛によって、より高度な顧客データの分析が可能になり、顧客情報の一元管理も可能になっています。
CRM を繰り返すことで、属性それぞれのニーズに沿ったアプローチができるようになり、顧客との信頼感を醸成できます。例えば、ファッションフロアでの購買回数が多い女性客には、季節ごとのバーゲンセール情報を送ったり、水着やリゾートウェアなどのフェアに招待したりすることで、「このお店はいつも自分が欲しい情報をくれる」と好感を持ってくれるようになるのです。
さらに、既存のロイヤルカスタマーの購買データ分析に注力することで、将来のロイヤルカスタマーを育成するアプローチにも役立ちます。

まとめ

自店の商品やサービスに親しみを感じ、長くご愛顧していただけるロイヤルカスタマーは、事業を安定させるために欠かせない存在です。
ロイヤルカスタマー育成のための顧客情報管理は、いまではPOSレジシステムを用いて簡単に行えるようになっています。顧客体験を高めるための施策を打ち、お客様との信頼関係を深めていく。こうした愛着・信頼の醸成こそが、未来のロイヤルカスタマーを生むカギとなるでしょう。

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